ロマンシング サ・ガ2 低戦闘回数(47戦)クリア

2.戦術と戦略

2.1 戦術

2.1.1 敵の強さ

ロマサガ2の敵は他のRPGに比べて強いです。

味方の最大HPが最高999なのに終盤の雑魚モンスターは平気で4桁ダメージだしてきます。比較の仕方が間違っているのでしょうが、FFで言えば10000以上ダメージ受けていることになります。もう一度言いますが、これは雑魚から受けるダメージです。決して超ボスやラスボスの攻撃ではないのです。

2.1.2 武具

ならば優秀な防具で守備を固めたいところですが、ロマサガ2では他のゲームに比べダンジョンに落ちているアイテムが少なく、また質も良いものは少ないです。

初期状態で売ってる防具など論外なので、開発により防具を強化するしかないのですが、それには戦闘回数が必要なのです。低戦闘回数攻略においてはもう数える程しか開発できず、全て防具を開発したとしても十分の防御力を得ることはできません。その程度の防具では焼け石に水です。

そうとなれば選択肢は1つ、やられる前にやるしかありません。
限られた開発は武器にまわし、強力な武器を用いて相手を打ち倒すのです。問題はそんな強力な武器が早期に手に入るのかとういことですが、これは大剣を選択すれば解決します。大剣は他の武器に比べて攻撃力が高く、クロスクレイモアは開発できる武器の中では最強です。

2.1.3 技能LV

では剣LVはどうやって稼ぐのか。

早くから強力なボスと激突するので、できれば早くからたくさんの技術点を得てMLVを上げたいところですが、あいにく序盤には大量の技術点をくれる敵はいません。ボスを除けば、序盤(ジェラール金ピカ時代まで)では多くて50程度の技術点しか貰えません。これでは強大な七英雄に立ち向かうにはあまりに力不足です。

しかし、ここに一筋の光明が差しこみます。敵から貰える技術点の他にも、使用した技術に応じて貰える努力点のようなものがあるのです。

これは使用した技術の消費P+1の技術点が、各キャラの技能LVには最高255点まで、MLVには1人最高255点×5人の1275点まで配分されるというものです。

これを利用すれば低戦闘回数でも高いMLVを達成できます。序盤からそのような稼ぎができるのは剣・大剣と体術のみですが、高技能LVキャラとコストパフォーマンスから考えて剣・大剣に決まりです。武器から考えても大剣が最適でしょう。

2.1.4 防御

いくら早く倒せるといっても、やはり多少の攻撃は喰らうでしょうし、戦闘が長引く恐れも十分にあります。

これは囮を使えば解決します。単体攻撃ならインペリアルクロス先頭や鳳天舞の陣中心など、被弾率が高いポジションのキャラにカウンター技を使わせ足の遅いキャラで後攻回復させていれば陣形が乱されることはありません。LPはガンガン減るでしょうが、そこは低戦闘回数ゆえに1世代の戦闘回数が少ないという事実から無視できます。囮役のLPが減り過ぎたらワザと殉職させ、新しいのを入れましょう。といっても、ロマサガ2の陣形は被攻撃集中率が悪くて流れ弾がしょっちゅうきてしまうのですが、これはもう諦めるしかありません。

全体攻撃は単体攻撃に比べ攻撃力が少ないので低HPでも耐えることができますし、スタンや補助術でも防げます。・・・ラスボスのメイルシュトローム以外は。

2.2 戦略

2.2.1 理論最低戦闘回数

クリアするまでに絶対に倒すモンスターは、

ウォッチマン・ゴブリン軍団・ゼラチナスマター・ボクオーンの右腕・宝石鉱山ボス1・東のダンジョンボス・ノエルの手下・七英雄

です。

しかし実際にはこいつらだけではなく、イベント上倒さなければならない人・モンスターが出てきます。理論最低戦闘回数を計算すると、

ウォッチマン+クジンシー1×2+ゴブリン軍団×8+ボクオーンの右腕+ゼラチナスマター+宝石鉱山ボス1+南のダンジョンボス+ノエルの手下+ラッフルツリー+不可避雑魚×7+七英雄(7)+七英雄(ラスボス)
=32戦

となり、32回の戦闘でクリア可能ということになります。

話が変わりますが、ロマサガ2はFF5や6に比べて物理攻撃が非常に充実しています。技が多く、これを使えば通常攻撃の何倍ものダメージを与えることができます。
しかし逆に言えば、通常攻撃自体は弱いということです。そして技は技力を消費し、技力はキャラの技能LVに依存するのです。
つまり速攻のための攻撃力を確保するのに高い技能LVは不可欠であるということです。

先の32戦のMLVの変移を見ると、

表1.32戦計画におけるMLVの変移

技術点 その他
ウォッチマン 52 0
クジンシー1 0 0
ゴブリン軍団 31 1
ゴブリン軍団 31 2
ゴブリン軍団 31 3
ゴブリン軍団 45 4
ゴブリン軍団 45 5
ゴブリン軍団 45 6
ゴブリン軍団 49 6
ゴブリン軍団 49 7
クジンシー1 500 7 3
ボクオーンの右腕 206 7 3
ノエルの手下 8 3
ゼラチナスマター 118 8 3
獣人系 8 4
獣人系 9 4
獣人系 9 4
獣人系 9 4
ラッフルツリー 858 10 5
ロックブーケ 3821 11 6
宝石鉱山ボス
11 6
ダンターグ 1500 11 7
ボクオーン 1250 12 7
ノエル 3000 12 8
南のダンジョンボス
13 8
スービエ 2000 13 8
クジンシー2前座
13 8
クジンシー2前座
13 8
クジンシー2前座
13 9
クジンシー2 4500 14 10
ワグナス 0 14 10
七英雄 0 14 10

MLVの低さも気になりますが、このプランではクロスクレイモアが開発できないという致命的な欠陥が生じます。この時点で既に32戦でクリアすることを諦めました。

進行途中の問題は全部無視して、とりあえず最後の七英雄戦だけを考えてみます。
腕力20・技能LV16で七英雄に対するダメージは、

線斬り (黒曜石の剣) : 1041〜1088
無無剣 (ディブレード) : 818〜865
(ツヴァイハンダー) : 608〜655

で、黒曜石の剣とディブレードは1本しか入手できませんから、全員で総攻撃をかけたとしても与えられるダメージは4600弱です。七英雄最終形態のHPが65535もあり(それに辿り着くまでも最低36000ものダメージが必要です)、また冥地相で自動回復することを考えると火力不足であると言わざるを得ません。最も技力の高い帝国軽装歩兵女でさえ、12回しか技を撃てないのですから。

また七英雄戦直前の七英雄がワグナスというのも問題です。こいつを倒すと後戻りできないので、必然的に地術の1つは火術で固定されるということになります。後述の七英雄戦を見るとあまり問題のないように思えますが、これはあくまでも乱数制御の結果です。通常の戦い方をする場合、限られた回復手段の中の最もコストフォーマンスに優れる生命の水が使えないのは余りにも大きい損失です。

2.2.2 戦闘回数の決定

武器・技能LVを強化するのに余分な戦闘をこなす必要があるのはわかりました。ではどの程度強化すればよいのでしょうか。

先ほどはあえて触れませんでしたが、防御面に関しても強化が必要です。七英雄の単体攻撃は囮と逐一回復させることによって対処可能ですが、頻度の高い全体攻撃、メイルシュトロームに対抗して冷耐性を上げる必要があります。

先の32戦で手に入る冷耐性の高い防具は、宵闇のローブ×1・ラビットイヤー×1・ハルモニアスーツ×1・断熱服×2・キャンディリング×1くらいで、これでは1回ならともかく何度も受けるのは不可能です(この時は冷耐性70もあれば防御なしでも耐えられると思っていました)。

従って戦闘回数がかさむとしても冷耐性の高い防具をもっと集めなければなりません。技能LVを強化するために行う戦闘で同時に防具も手に入るようにすると、無駄がなくなり最終的な戦闘回数を減らせます。

また、皇帝をどのような方法で強化するのかという問題もあります。戦闘で得られる技術点で上げていくだけでは全然足りないので、皇帝継承の時に初期LVの高いキャラを選ぶことにより底上げする方法をとります。技登録や武具開発のことも考えると、年代ジャンプは多ければ多いほど良いのです。

年代ジャンプを発生するためのイベントポイントのやりくりとかMLVの効率的な成長とか途中の過程を全て説明すると膨大な量になるので省きますが、これらの事項を考慮して計画を立てると47戦で行くのが最良であると判断しました。

表2.47回の戦闘でのMLVの変移

技術点 その他
ウォッチマン 52 0
クジンシー1 0 0
ゴブリン軍団 31 1
ゴブリン軍団 31 2
ゴブリン軍団 31 3
ゴブリン軍団 45 4
ゴブリン軍団 45 5
ゴブリン軍団 45 6
ゴブリン軍団 49 6
ゴブリン軍団 49 7
クジンシー1 500 7 3
ディープワン 406 7 3
ゼラチナスマター 118 7 4
運河要塞ボス 206 7 4
デューンウォーム 208 8 4
人間系
8 4
サイフリート 1000 9 5
宝石鉱山固定1
9 5
ノエル手下
9 5
チョントウ城固定
10 5
セキシュウサイ 1000 10 6
ハクロ城固定
10 6
クィーン 1813 11 7
パイロヒドラ 1109 11 7
東のダンジョン固定
11 7
サラマットの塔固定
11 7
サラマットの塔固定
12 7
サラマットの塔固定
12 7
サラマットの塔固定
12 7
ラッフルツリー 858 12 8
ロックブーケ1 3821 13 9
ボクオーン1 1250 13 9
植物系
13 9
植物系
13 9
植物系
13 9
獣人系
14 9
獣人系
14 9
悪魔系
14 9
ワグナス1 3999 15 10
宝石鉱山固定2 15 10
ノエル1 3000 15 10
南のダンジョン固定
15 10
ダンターグ3 5000 16 11
リアルクィーン 6660 16 12
スービエ1 2000 17 12
クジンシー2 0 17 12
七英雄 0 17 12

まず最終パーティの選定から入ります。

最終皇帝はLPと腕力を重視して男を選択します。

他のキャラについて、まず最重要なのは初期技能LVの高さです。斬LVは勿論、技力確保のため他の技能LVも必要です。次にLP、腕力と考慮して決定します。
残りの4人はオードリー(帝国軽装歩兵女)、ハンニバル(インペリアルガード男)、ミネルバ(インペリアルガード女)、トモエ(アマゾネス)がよいでしょう。

初期技能の高さにおいて全キャラ中最高であるゲオルグが入っていないのは、最終皇帝の1つ前の世代の皇帝にして皇帝の能力を高めるためです。

皇帝は技力に余裕があるので清流剣、その他のキャラは無無剣を使うとすると、鳳天舞の陣におけるクロスクレイモア装備で祝福(殴LV15)使用後のそれぞれのダメージは、

最終皇帝 : 1604〜1664
オードリー : 1511〜1582
ハンニバル : 1730〜1808
ミネルバ : 1572〜1647
トモエ(力帯装備) : 1642〜1717

となり、総攻撃をかければ8059〜8418ものダメージを与えることができ、最も技力の低いハンニバルでさえ79の技力があることを考えれば、運次第で最終形態の65535という膨大なHPを削りきれる気がします。

防具もアバロンの聖衣やヒドラスーツなどの優秀なものが手に入り、4人が冷耐性70以上を得ることができます。

2.3 予備知識

2.3.1 難度

戦闘の難度を0から10までの11段階の数値で表します。それぞれの難度と突破率の関係は以下のようになっています。

難度 成功率
0 100%
1 90%〜
2 80%〜
3 70%〜
4 60%〜
5 50%〜
6 40%〜
7 30%〜
8 20%〜
9 10%〜
10 0%

難度が1上がる毎に成功率が10%ずつ落ちていくということです。

難度10が成功率0%となっていますが、これはもう確率が低過ぎて現実的には0と判断してしまっても構わないということです。難度10の戦闘では運に頼っての勝利は不可能ですから、状況再現と乱数制御を用いて突破します。

2.3.2 エンカウント回避

低戦闘回数クリアですから当然余計な雑魚との戦闘は回避する必要があります。
クジンシーの館あたりからエンカウント回避が辛くなってきて、デレルデパの塔やコムルーン火山では地獄を見ることになります。
この敵避けは敵の動き及びマップの形にかなり左右されるため個々のマップについて書くと大変な量になります。よって、敵避けの重要なテクニックを記述するのに止めます。

  1. こまめなセーブ
    敵の集団を1個抜けたらセーブぐらいの感覚で、とにかくセーブしてください。ハマリが怖いので、そのマップに入った直後のセーブは残しておきます。
  2. セレクト連打
    セレクトボタンを押してからメニューが開かれるまでに若干タイムラグがありますが、この間は敵の動きは止まりませんがエンカウントはせずメニューが開かれます。これで静止した状態で敵の動きをコントロールしたり、敵の隙間に侵入する際に確実に1歩進んだりします。
  3. ダッシュ
    ロマサガ2のダッシュは、周囲が見えなくなる、急な方向転換ができなくなるといった欠点がありますが、それでも使わないと突破できない場面が多々あります。これは経験とカンしかないので、敵の動きを予想しつつ一気に駆け抜けてください。

これらのテクニックを臨機応変に使用して、敵の群れを上手く切り抜けてください。

2.3.3 状況再現と乱数制御

これも詳細に記述すると膨大な量になるので、簡潔に記述するに止めさせていただきます。

まず状況再現について、これは戦闘開始時の乱数が戦闘突入(シンボルへの接触)から最初(皇帝)のコマンド入力画面で決まることを利用したもので、コマンド入力までAボタンを押しっぱなしにすることで乱数を固定し、全く同じ経過を辿ることにより戦闘結果を固定するものです。通常攻略では主にアイテム入手に使われます。

乱数制御は状況再現の応用で、乱数を固定もしくは特定した後、乱数消費を制御することにより戦闘内容をある程度自由にできます。Aボタン固定でパイロヒドラと戦闘に入りパーティ全員で通常攻撃を選択し続けたとき2ターン目で全体火炎を喰らい全滅したとします。同様にボタン固定で戦闘に入り1ターン目に誰かが線斬りを使うと、乱数が多く消費され全体火炎がこなくなり結果として全滅を免れます。

これについてはアバロン宮殿の学会過去ログ1内のNTR氏の書き込みで非常によくまとめられているのでそちらをご覧ください。攻略上重要だと思われる部分を引用もしくはまとめて記述させていただきます。

番地
000〜009 : 000 229 059 208 152 012 182 037 102 028
010〜019 : 020 210 034 017 034 066 223 104 046 137
020〜029 : 124 236 168 176 088 177 200 184 104 086
030〜039 : 017 228 113 111 236 124 108 052 072 133
040〜049 : 239 070 085 181 155 182 228 141 090 156
050〜059 : 008 229 009 223 215 223 068 148 033 122
060〜069 : 240 248 205 074 204 127 074 008 011 249
070〜079 : 192 122 078 060 102 244 144 226 058 096
080〜089 : 056 006 105 150 115 003 067 001 030 052
090〜099 : 226 188 193 174 135 188 246 106 182 043
100〜109 : 188 231 165 254 135 183 134 134 157 118
110〜119 : 177 100 130 165 204 049 010 110 101 205
120〜129 : 083 056 163 147 188 039 131 227 031 094
130〜139 : 193 089 215 037 103 137 238 205 032 030
140〜149 : 106 238 071 191 143 088 086 135 041 086
150〜159 : 101 090 123 244 071 014 170 071 159 057
160〜169 : 155 090 227 177 132 141 238 114 128 084
170〜179 : 052 051 024 121 169 210 228 035 025 034
180〜189 : 097 009 215 093 202 003 040 220 043 094
190〜199 : 179 201 232 039 102 102 248 080 158 048
200〜209 : 013 100 242 235 220 046 132 231 103 007
210〜219 : 035 122 191 174 048 147 206 096 142 226
220〜229 : 152 145 012 097 236 252 137 209 020 115
230〜239 : 216 245 222 144 145 147 043 077 080 010
240〜244 : 068 142 040 010 045 166 182 185 191 241
250〜254 : 030 209 051 246 096

・ターン毎の乱数消費順序

  1. コマンド入力時、ラピッドスリームとムーンフェンス、及び行動順を固定する技を使用もしくはその位置で防御を選択した場合を除き、キャラ毎に乱数を1つずつ取得
  2. 敵の行動決定のための乱数取得(既に死んでいる敵も1つ取得)
  3. 敵及び味方の行動結果による乱数消費(未行動の場合はスキップ)
乱数消費 技(閃き不可能な状態における)
0 防御
1 集気法・瞬速の矢・分子分解
2 通常攻撃・音速剣・エイミング
3 二段斬り
4 短冊斬り
5 線斬り

・ターン毎の乱数消費順序

  1. HP上昇量の計算による乱数取得(上昇するキャラのみ)
  2. 通常アイテム入手判定による乱数取得
    メインモンスター、お供の順で行われ、取得乱数が32の倍数の場合入手可能。入手した場合、乱数取得はここで打ち切られる。
  3. レアアイテム入手判定による乱数取得
    通常アイテムの場合と同じ。入手可能な条件は取得乱数が64で割り切れる事。

NTR氏にはこの場を借りて厚く感謝の意を申しあげたいと思います。この知識がなければクリアは不可能だったと思います。

実際の戦闘では、少し工夫をして用います。アイテム入手の場合は、全キャラの技欄を埋め閃き不能な状態してからラピッドストリームで霧隠れ状態にして、全体の乱数消費を減らしつつ敵の乱数消費を一定に抑えて目的の番地まで乱数を持っていきます。

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